ダーツのルールとマナー
ライフ競技規則
1.用具及び設備
- A[ダーツ]
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- 各選手は、自分の使用するダーツを用意しなければならない。
- 選手が使用するダーツは、JDA公認ダーツとし、その長さが30.5cm、重量は50g以内とする。但し、主催者の特別許可があった場合はその限りではない。
- 形態は、ポイント・バレル・シャフト・フライトが一見してはっきりと見分けがつくものとする。
- B[ダーツボード]
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- 試合に使用されるダーツボードは、JDA公認ボードでなければならない。
- 設置する高さはボードの中心から床までの高さを173cmとする。但し、Wheelchair(車椅子)の試合は133cmとする。
- ダーツボードの20がトップセンターであり、シングルの色の暗い方を20とする。
- C[設備]
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- スローイングラインはダーツボード面に平行であり、ボード面から垂直線を床上まで引き、その線より237cmの位置にスローイングラインの後端があるように設置する。スローイングラインの長さは、少なくとも61cmにする。
- Oche<オキ又はホッケイ(スローイングライン上に固定する一段高い仕切り板)>を設置することもできる。設置する場合は、高さ3.8cm以上、長さが61cm以上で、Ocheの後端がスローイングライン後端と一致するように設置する。
- 照明は試合の進行に支障のない明るさを必要とし、投げる時の妨げにならない位置にすえつける.
- スコアボードはダーツボードの近くに、投げている選手にはっきり見えるように設置する。
- D[ユニホーム]
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- 各大会の規定によりユニホームの着用が義務付けられる事がある。但し、特別な規定の無い場合は清潔でスポーティーな服装で参加する事。
- バッチ・ワッペン等々の装着が義務付けられる事がある。
2.投げ方
- ダーツは手で投げる事。
- 三本のダーツを一本づつ投げ、それを一投(ワン・スロー)とする。但し、三本のダーツ以下でゲームが、またはレッグが終了したときは、三本投げる必要はない。また三本必要としない競技もある。
- ボードにささらず、落ちたり跳ね返ったダーツは、スタートまたは勝敗決定時のセンター以外は再投できない。
- スローイングラインまたは仕切り板(Ochの後端から投げること。それよりも左右両側に出て投げる場合は、スローイン グラインまたは仕切り板の延長線より後ろから投げることができる。
3.試合開始
- すべての競技は、対戦する両選手またはチームの代表選手同志が、一本のダーツをセンターに投げ合うことによって開始される。(センターに投げる順番は、コイントスまたはじゃんけんによりきめる。)ダーツがセンターに近くささった選手、またはチームが、競技または第1レッグを先攻する。(リーグ試合においては、ホームチームが最初に投げる。)
- ゲームがベスト・オブ・スリーまたはそれ以上で行われる場合には、センターに近い選手が第1レッグとその後の奇数レッグを先攻する。相手選手は第2レッグとその後の偶数レッグにおいて先攻する。
- チームゲームおよびダブルスにおいてセンターに投げる選手はチームで決める。
- 先攻決め、またセンター勝負のとき、矢がボードにささるまで何回でも投げることができる。なおこの時、先にささっている矢が後者の投げた矢のため落ちたときは、両者再投とする。
- どちらの矢が中心に近いか、スコアキーパーが判断し難い場合、両者ともシングルブルあるいはダブルブルにささっている場合には、両者とも再投とする。
- 1投目の矢がシングルブルあるいはダブルブルにささっている場合は後から投げる選手はそれを認めて、そのダーツをボードから抜くことを要求できる。
4.得点記録
- A[一般]
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- 各競技のスコアキーパーは、トーナメントにおいて主催者の認定したスコアキーパーであること。(スコアラー、コーラーも同様である)
- 最後の矢を投げ終わって、スコアキーパーが得点を記録するまで矢はボードにささっていなければならない。
- 矢の先端がボードにタッチしていなければ得点にならない。ワイヤーの下をくぐって矢の先端が隣にタッチした場合、矢の先端で得点を決めるのではなく、ワイヤーをくぐり抜ける前のボードの得点をとる。
- スコアラー(スコアラーがいない場合はスコアキーパー)が得点を確認するまでは、ボード上の矢に触れてはならない。記録された得点の確認は選手の責任であり、矢を抜いた時点で変更はできなくなる。
- スコアボード上に記された得点数の計算違いは、自分(チーム戦の場合は自分のチームの選手)が投げる前に申告し訂正されなければ、そのまま進める。
- 得点はスコアラーによってスコアボードに記入され、スコアラーがいない場合は選手によって記入される。
- コーラー、スコアラー、スコアキーパーは、選手に得点及び残り点をおしえることはできるが、フィニッシュの方法を教えることはできない。
- B[-01競技]
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- ダーツボード上において、ダブルバンド(外周のリング、俗称ではダブルリングといっている)とトリプルバンド(内周のリング)の間、またはシングルバンドとシングルブル外周の間の範囲に矢が入った場合、その範囲の外側に印されている得点となる。ダブルバンドに入った矢は得点の2倍となり、トリプルバンドに入った矢は得点の3倍となる。シングルブルに入った矢は25点であり、ダブルブルは50点になる。
- 基本的にダーツボードの得点できるすべての場所でスタート及びフィニッシュすることができる。
- その競技大会の規則によってダブルスタートになる場合がある。ダブルスタートゲームでは選手はダブルバンドまたはダブルブルに矢を入れなければスタートできない。ダブルバンドに矢を入れた後の矢は全て得点となる。
- レッグまたはゲームを終りにするためには、残り点数をちょうど0点にしなければならない。
- ゲームまたはレッグにおいて、最初に必要な点数をとってゼロにした方を勝ちとする。またフィニッシュしたあとの得点は数えない。
- 競技大会の規則によって301、501、1001、その他の_01競技レッグが可能である。得点は決められた_01から差し引かれる。
- 選手が残り点より多く得点をした場合、バストになる。バスト時の残り点は前回のままとなる。
- フィニッシュにおいて矢は、コーラーがいる場合、コーラーがそれを読み上げるまで、またコーラーがいない場合(スコアラー、コーラーもいない場合)スコアキーパーがそれを記録するまでボードにささっていなければならない。
- スリー・イン・ナ・ベット、222、111、シャンハイのような変則的な終り方は認めない。
- 試合またはゲームは適当な時間で終るためにダーツ数を制限する。
- 701ゲームまたはレッグはリミットを60ダーツ(20投)とする。
- 501ゲームまたはレッグはリミットを45ダーツ(15投)とする。
- 301ゲームまたはレッグはリミットを30ダーツ(10投)とする。
- リミットに達したとき、先にリミットに達した選手またはチームが、センターに1本のダーツを投げ、次にもう一方がセンターに1本のダーツを投げる。(センターに近い方が勝ち)ダブルスゲームまたはチームゲームにおいては、自分のチームの選手の代表1人がセンターに投げる。それ以外の順番は試合開始のルールを適用する。
マナー
- ダーツはダーツボード以外に向けて、投げてはいけない。
- ダーツを人に手渡すとき、必ずポイント部分(矢の先端部分)を手前にし、自分の手の中に入れた状態で渡すこと。
- プレー中は、ダーツボードと投げている人の間を横切ってはいけない。
- ダーツを投げている人の視界に入る場所にいてはいけない(ただし、スコアラー、コーラー及びスコアキーパーはこの限りではない)
- ボードからダーツを抜くとき、1本1本優しく回しながら抜く。
- 対戦相手がダーツを抜き終わって、スローイングライン後方に戻ってくるまで、構えに入ってはいけない。
- 右利きの人は右足、左利きの人は左足を、つまり投げる手と同じ方の足を前方にスタンスする。
- ダーツのポイントを後方に向けたり、アンダースローで投げてはいけない。
- 1台のダーツボードでは一人ずつ順番に投げなくてはならない。
- ボードからダーツを抜くとき、ジャンプして抜いてはいけない(届かない場合は台などを使用すること)。
- 試合前後は“お願いします”“ありがとうございまいした”と握手を忘れないこと。
- 試合中、対戦相手にことわらずに席を外してはいけない。
- スコアキーパーにも礼を尽くすこと。
試合中のマナー
- 相手が投げているとき、後方でさわがない。
投げるたびに野次を飛ばすのはもちろんいけませんが、1、2投目の「ナイスダーツ」というかけ声も集中力を散らします。応援は3投後にすること。
- 視界内に入らない。
相手が投げようとしている時、前の方に立ってじっと顔見つめるというのは野次る以上に失礼なことです。
- 投げやりな態度はとらない。
調子が悪く、点差が開いても真面目に試合を続けましょう。やる気をなくして投げやりになるのは相手に失礼であるばかりか、益々落ち込む原因となります。
- リードしても浮かれない。
反対にリードした場合、気持ちが高揚しても不必要に騒がないようにしましょう。特に相手を見下したような態度はもってのほかです。
- まぎらわしい投げ方をしない。
スローイングの体勢に入ってから、何度も途中でやめたり、相手のペースを崩すためにわざと遅く投げるのもマナー違反です。逆に、相手のペースが遅いからといって早く投げるようにせかすのもいけません。
- 他人のダーツを無断で使用しないこと
プレーヤーが自分の道具を大切にするのは当然のことです。だれでも、自分の道具を見ず知らずの人が勝手に使っていたら腹が立つでしょう。 どうしても、他人の持っているダーツを投げてみたいと思ったら、丁重に頼めば借りることができるでしょう。ただし、試投という条件で、試合に使うためでは断られるにちがいありません。